Humanities and Social Sciences Researchers

【開催報告】「美術館×広島大学×アーティストの共演―感性知を活かす市民づくり・街づくり」(人間社会科学研究科設立記念セミナー)

人文社会科学

開催概要

大学と美術館を踊り場に、研究者・芸術家・市民・行政は一緒にどんな夢を紡げるか?
地域に根ざし世界を見つめ、「感性知」をキーワードに新たな文化創造のかたちを問う。

【開催日時】2021年12月11日(土) 17:00-19:00
【会場】オンライン開催(一般視聴歓迎/無料)
    ※登壇者は広島大学国際交流拠点「ミライクリエ」より放映
【主催】 広島大学人間社会科学研究科(人間総合科学プログラム)
【参加者数】140名

登壇者等の氏名および所属

  • 企画&司会進行:桑島秀樹(広島大学大学院人間社会科学研究科人間総合科学プログラム教授/美学・感性文化論)
  • ゲスト登壇者1:藤岡亜弥(木村伊兵衛写真賞・林忠彦賞ほか受賞写真家/アーティスト)
  • ゲスト登壇者2:松田弘(東広島市立美術館館長/美術史学)
  • 指定コメンテーター:淺野敏久(広島大学大学院人間社会科学研究科人間総合科学プログラム教授/人文地理学・エコミュージアム研究)

シンポジウム概要と当日の様子

▼広島大学の国際交流・地域連携の新拠点「ミライ クリエ」からオンライン放映の2時間強のシンポジウムだった。主催が人間総合科学プログラム(旧大学院総合科学研究科・総合科学部を母体とする学位プログラム)であることを意識し、企画者は、文理融合的・領域横断的な総合知のひとつたる「感性知」をカギ概念に、大学・美術館・地域共同体における「アート」の孕む文化創造・社会変革の力を考えることを期待した。「2050年のミュージアムのかたちは?そのときの市民や街の姿は?」といった問いも、予め登壇者に投げかけてあった。

▼結果的に140名という多くの視聴者に恵まれた。北は東北・関東から南は沖縄まで(海外は中国・韓国・イギリスから)、高校生から80代の高齢者まで登録いただいたようだ。多数の一般視聴の皆さん、登壇の皆さん、参加登録・会場設営スタッフ各位には、心より感謝したい。

▼シンポジウムでは、企画&司会進行の桑島がまず、「感性知」の意味内容や「アート」のもつ2つの側面(創造性と爆発力)を念頭に趣旨説明/問題提起をおこなった。ゲスト登壇の藤岡氏と松田氏には、東広島や呉地域など、地元出身・地元在住のアーティストとしての思い、地元公立美術館での「廣島/ヒロシマ」に関する展示企画の背景などを紹介いただいた。以上の趣旨説明と報告を受けて、最後にコメンテーターの人間総合科学プログラム教授の浅野氏には、大学総合博物館の運営や地域でのネイチャーゲーム活動を踏まえ、エコミュージアムとの比較の視座から応答を乞うた。結果、アートと自然科学系ミュージアムの協働可能性、市民主体のフォーラムとしての美術館づくりなど未来の目標が見えてきた。

▼大学や美術館を「踊り場」――これは異相をつなぎ、皆が立ち止まってエネルギーのベクトルを転回・変換する場のメタファーである――に多様な地域住民と行政や産業に関わる人々が行き交い、新たな文化を醸成することでより良き未来を拓いていくことを願ってやまない。これが、本シンポジウムでの締めの言葉である。


広島大学大学院人間社会科学研究科設立記念セミナー

広島大学大学院人間社会科学研究科は、2020年4月に、総合科学研究科、文学研究科、教育学研究科、社会科学研究科、国際協力研究科、法務研究科の6研究科16専攻(一部を含む)を再編し、4専攻14学位プログラムでスタートしました。

本研究科は、人間と社会のための諸科学の追求と、教育による持続可能で平和な世界の構築を目指すという2つのミッションを有し、人間や社会に関する深い見識と専門分野以外への強い関心を持ち、自然科学や生命科学を含む他分野の専門家と協働して将来の人類社会を創造する人材を育成するため、「人間社会科学研究科(Graduate School of Humanities and Social Sciences)」としています。

本研究科の設立を記念して、研究科内の様々なプログラムやセンター等の企画により連続セミナーを実施いたします。人間社会科学研究科が取り組む多様でユニークな教育・研究活動を知っていただき、多くの方とつながる機会としたいと考えています。

どなたでも参加できますので、人間社会科学研究科や広島大学内外からのご参加をお待ちしています。